あれは私がまだ会社の寮(男子寮)にいるときの話です。
その日は徹夜作業明けで午前11頃に帰宅しました。
夏だったので汗をかいており、風呂に入ってから寝ることにしました。
風呂場(大浴場)に行ってみると、風呂場には誰もいませんでした。
普段だとこの時間は掃除のおばちゃんが風呂場を掃除しています。
しかし、社員が使っている場合は遠慮して掃除を待ってくれます。
直前に誰か社員が入っていたのでしょうか?
これはラッキーと思い、そのまま風呂に入りました。
頭を洗っていると、ガラスドアが開く音がしました。
誰か入ってきたんだな~と思っていたら、女性の声で
「失礼しま~す」
と聞こえました。
焦って振るかえると、40才ぐらいのおばさんがバケツをもって風呂場に入ってきました。
そして、
「ごめんなさいね。
待ってたんだけど、なかなか空かなくて。
時間なくなっちゃうから掃除はじめさせてね」
と言ってきました。